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2005年9月18日 (日)

プロの世界その1

私はスポーツ好きなので、テレビでもよくスポーツ番組を見る。世界柔道はできる限りみていた。アテネオリンピック時ほどではなかったが、日本選手はそこそこ健闘していた。

ふと、あるプロフェッショナルの事を思い出した。ここでいうプロとは、職業選手という意味ではない。高い技術を持った、という意味である。

ロス五輪での山下泰裕選手である。モスクワオリンピックのボイコットにより選手としてのピークをさらに4年延ばすことを余儀なくされた山下だったが、それでも世界最高の柔道家であった。

私は山下の決勝戦を、大学時代のバイト先(レンタカー屋)にテレビを持ち込んで見ていた。大学時代であるということで非公開の私の年齢もほぼバレバレであろう。素数であるので、ほぼ特定されるかもしれない。まぁ、そんなことはどうでもいい。

決勝戦の相手は、ラシュワンである。この試合はある美談で有名である。準決勝で山下は肉離れを起こしていたのであるが、その痛めた右足をラシュワンは攻めなかったのである。確か、フェアプレー賞がラシュワンに贈られたことでも有名である。

結果的に山下が押さえ込みで1本を奪って金メダルを獲得した。

が、事実は違う。山下自身が言っている。ラシュワンは右足を攻めてきたと。

「むちゃくちゃ攻めてきましたよ。でもそれを攻めさせなかったのは私の技術。」

柔道をやったことがないのでよくわからないが、体の入れ方や、体重のかけ方など、それこそプロの世界であろう。結果的にラシュワンは攻めようと思った右足を攻めることができなかった、というのが真相らしい。周囲からは違う目で見えてしまうほど、高いレベルでの競い合い。プロの世界。それを制した山下の技術。

実はさらに話があって、山下とラシュワンが決勝戦を控えて畳に向かう直前に、山下が前に、ラシュワンが後ろに並んでいたらしい。怪我をしていた山下は後ろを振り向いた時に、鬼の形相で気合をみなぎらせているラシュワンに対して、意図的かどうか微妙ではあるが、微笑みかけたという。

その瞬間、ラシュワンの鬼の形相が山下に合わせて、緩んだとのことである。その時、山下は「俺もしたたかだな」と思ったという。

決勝の畳に上がったラシュワンは、すでに、高いレベルでのコンセントレーションを取り戻すことができなかったのかもしれない。

次はプロの世界その2である。

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